岩手出張から帰らずに急遽函館を目指したら楽しめるのか? 検証のパート3です。
前回はこちら↓
この記事は函館で一泊後、新幹線に乗って東京に戻るまでのレポです。
函館散策(2日目)
朝一番で ↑ の温泉に行こうとしていたのですが見事に寝坊しました。
極端に寝坊して行けないというわけではなかったのですが、他にやりたいこともたくさんあり、今回は訪問を見送ることに。
自分が担任・講師をしているプロトアウトスタジオの受講生のうち、北海道にいる方が多くいらっしゃるTeamsチャンネルに「弾丸函館きてます!」と投稿したところ、オススメスポットをいくつもお返事いただきました。それらを順番にクリアしていきます。
函館朝市・摩周丸
500円で食べられる海鮮丼が存在するそうな。
北海道ってこの手の食べ物に関するバグがあまりに多くないですか、ねえ……
真偽を確かめに駅前へ。
おはようございま!
— うこ (@ukokq) 2022年6月29日
函館朝一の500円海鮮丼をスキャンして設置してワンコインで倍楽しめるようにしてみた #メシグラメトリ pic.twitter.com/25qucXaV1l
ご飯で遊んじゃいけないが耐えられねえ
食堂のおじさんの不思議そうな目線を遠くに感じながら3Dスキャンしてました。朝っぱらから胆力が試される。
鮮度抜群で絶品でありましたが、量は少なめ。さくっと朝食には最高です。
食後、市場の裏手の港側を散歩すると、かつての青函連絡船の1つ「摩周丸」を発見しました。対岸にいる八甲田丸と同様に、係留状態で記念館になっているようです。見学したかったものの時間の関係でこちらも訪問お見送り。
函館市電と国道
一旦ホテルに戻り、10時からのテレカンをさくっと早巻きで終わらせて再度散策へ。
函館駅前から五稜郭へ向かうため、市電を利用します。
車両がとてもかわいいです。
ほとんどの車両にラッピングが施されていて様々なデザインを楽しめるうえ、同一スポンサーの車両はない(= 重複したデザインが無い)んだとか*1。半日ぐらいずっと眺めていられそうな気がします。
非常にたまたまですが、コロナやらで運行休止されていたレトロ仕様の車両「箱館ハイカラ號」が復活するという情報が、一昨日(7/4)付けで出ていました。二足ほど早かったなあ……。
函館市電のような路面電車は「鉄道法」とは異なる「軌道法」という決まりごとに従って整備・運用されています。なので、閉塞などおかまいなしのこーんな車間詰めでの運転ができちゃうんですねえ。普段乗らないし見ないので個人的にはほんとうに珍しい。
そのほか鉄オタ的注目ポイントとしては、日本では東京都以外で唯一スコッチゲージ(4 ft 6 in / 1372mm軌間)を採用*2しているところ。京王線や都営新宿線、都電荒川線と同じ軌間です。スコットランドの伝統的な「馬車軌間」を、レトロな街並みと共に維持していることに勝手にロマンを感じてしまう始末です。
あと函館駅前といえば、北海道唯一の一桁国道「国道5号線」の起点でもあります。国道乗り潰しもいつかはやってみたいもの。
五稜郭
大変恥ずべきことながら、五稜郭にタワーが存在するということをここで初めて知りました。よくテレビで見る上空からの五稜郭はここから撮っていたのかあ〜と1人納得。
土方某と五稜郭の模型。
上空から眺める星形稜堡の美しさは、初めて海外に行った時以来レベルの「百聞は一見に如かず」感覚を思い出させてくれました。
前日に乗ってきた津軽海峡フェリーも見えるし、悪天候で登れなかった函館山も山頂がよく望めます。
雨でガス気味だった前日、現地人3人ほどに「こんなんじゃ函館山登れないですよねえ」と愚痴気味に相談したら、全員が初手で函館山のライブカメラ映像を見せてくるという定石をキメてきました。函館人リテラシー高すぎる説。
肝心の五稜郭の写真は有名すぎるのでここでは省略。
タワーを降りたあたりで、先述のプロトアウト受講生さんのうち、函館在住でたまたまお休みだったNさんが連絡をくれて急遽駆けつけてくださいました。普段は全国各地に向けた完全なオンライン授業をやっているので、あとになって初めて対面で会うというのもなかなか新鮮ですね。
時間の関係上、五稜郭の内部を軽く散歩で済ませることに。熱心な五稜郭と石垣のファンであるNさんには「なんと不敬なことを……!」と叱責される始末。いやホント中途半端ですみません……
ブラタモリに出演したつもりで、土手の裏と星形凹部という「五稜郭基本の攻撃型防御スポット」をしっかり押さえてからこの五稜郭公園を後にしました。
塩ラーメン
どう見ても観光客しか入らないであろう五稜郭タワー目前、塩ラーメンの名店「あじさい」でランチです。
良い意味で、海水を活かしているかのようなどストレート塩味です。
旨味もしっかりありつつも、高浸透圧のしっかりした塩なのでスープは飲みきれず。疲れた時に間違いなく効きそうです。調味料が揃っていることにあとで気づいたので、途中で味変しても楽しめそうだったかもな〜と若干後悔。
クラスメイトへの報告用に、五稜郭とラッキーピエロをバックにNさんとパシャリ。
これも広義のオフ会だと思うとなんだか胸熱であります。貴重な休日に駆けつけてくださいまして本当にありがとうございました。
五稜郭 → 函館 → 新函館北斗
こんな話を聞いたので、市電の五稜郭駅前でたまたま発見したミスタードーナツに立ち寄ってみました。
マジだった。やはり北海道(特に函館)の食はなんかしらバグっている。。。
かなり時間も迫ってきているので市電で大急ぎで函館駅まで戻ります。このラッピングも可愛い。ええ、はこだてがすきになりましたね。
函館駅前のホテルに戻り、預けていた手荷物を回収した時点で13:50でした。このあと14:16の新函館北斗行きの電車に乗るまで、まだすべきことがあります。
函館駅前のハセガワストアで「やきとり弁当」を注文。できあがるまで時間がかかるようなので「あとで来ます!」と言って店を飛び出し、ロータリー付近で適当なタクシーをつかまえます。
銘菓「いかようかん」を入手するために「はこだて柳家 本店」へ。
函館駅近のショップがないため、最も近い本店までタクシーで向かって購入し、すぐに折り返して駅まで戻ることに。運転手のお爺さんに「柳家さん往復で。場所わかります?」と伝えたところ「もちろんよ」と答えてくれたあとは何を喋っているか聞き取れず……。そして、公式サイトには「函館駅から車で7分」と書いてあったのに、アホかというほどアクセル踏むので3分ほどで到着する始末。ありがたいけど超怖かったです。
いかようかん、在庫もあったようなので無事2本ほど購入し、待ってくれてた爆走タクシーで駅まで帰着した時点で14:10。フランス映画の「TAXi」のアトラクションがUSJにあったら、こんな感じかもしれません。距離が距離なので吐くほどではなかったが現代日本でこんな交通機関があるとは……
注文していた「やきとり弁当」をダッシュで受け取り、函館駅の改札を通過します。
スナッフルスでお菓子を買おうとしたものの、「エキナカ店」というのでてっきり改札内にあるのかと思っていたらそうではなく、改札外の2階? にあったようで、お店に辿り着けず。再訪理由が増えたとポジティブに受け取りつつ、14:16発の新函館北斗駅行きの快速「はこだてライナー」に無事乗車することができました。
新函館北斗 → 東京
はこだてライナーの車内は、例外なく大きな荷物持ちの新幹線乗客のみでした。
新函館北斗駅には14:36に到着し、14:48発の東京行き「はやぶさ34号」までは10分強ほど乗り換え時間があります。
駅構内
はこだてライナー専用の頭端式ホームと、北海道新幹線へのシームレスな乗り換えができる専用改札口。新幹線が札幌まで延伸したら、ここの風景もちょっとだけ変わったりするのかな? などと考えつつ写真を撮りました。
わしはこれを見に来たんや…!!!! #誰にも伝わらない性癖 pic.twitter.com/ibZ6CqCcN0
— うこ (@ukokq) 2022年6月29日
延伸が決まっている線路の、本線上に仮設された車止めなんぞは個人的にはレア度がほぼMAXです。ホーム上からよりも跨線上の改札階からしっかり望むことができ、非常に満足でした。
指定席を再度とりなおし。
ほぼ満員乗車のなか、奇跡的に通路側席を確保できました。
東京まで通しで乗るとおよそ2万3000円というなかなかの運賃なので、延伸後の札幌〜東京移動に関しては飛行機との勝負はかなり厳しいんじゃなかろうか……。
鉄分補給
14:48の定刻で新函館北斗駅を出発しました。
指定席となった8号車、どうやらテレワーク推奨席のようです。さすがわかってるじゃないかと言いたいところだけども、青函トンネルのレールを見るのが第一の目的なので、今回はそんな暇はなさそうで。
通路側席なので、個人的チェックポイントを過ぎるまではデッキで外の風景に貼りつきです。
新函館北斗駅南方分岐
函館の新幹線総合車両所への分岐。函館本線とは接続されていません。
木古内分岐部(木古内駅構内・三線軌条分岐)
だいたいこのあたり。
湯の里知内信号場
道の駅しりうちの隣にあります。
GIF容量の関係でサイズ小さめ。
吉岡定点・竜飛定点
津軽海峡下の出入り時は、気圧高度計によるとだいたい2秒に1mずつの勾配変化で進んでゆきますが、新幹線自体の気密性が高そうなので正常に計測できているかは疑わしいです。吉岡・竜飛の各定点は暗かったので撮影がうまくゆかず、せめて60fps録画にしておけばよかったという後悔。
大平分岐部(新中小国信号場構内・三線軌条分岐)
分岐部自体は、直近の大平トンネルの坑口内にあるためなかなか見づらいです。分岐後は左カーブするので進行方向左側を撮ってましたが、右側のほうが分岐部はよく見えたかも……。
夕食
新青森駅に到着し、最低限の鉄道成分を補給したところで早めの夕食です。
車内販売で冷えたサッポロビールを購入し、秘蔵していたやきとり弁当を開封します。おれのテーブルで函館が爆発している!
なんと容器に串を嵌める溝があり、フタではさんで引っ張ってお肉を取り外します。予め教えてもらっててよかった。(初見じゃわからんでしょコレは)
注文のときから疑わしいと思ってましたが、食べる直前になって気付きました。
やき「とり」やなくて「ぶた」やん!!!!
「美味しいから許す」の言葉がこれほど効いた食事回は少なくともこれまでには無かったと思います。ちょっとだけ冷めてたけど十分にタレの旨味あり、サッポロビールとの相性良し。
函館離脱しました。ありがとうございました。
— うこ (@ukokq) 2022年6月29日
東京帰着
食後、残った仕事を片付けていたらあっという間に東京駅でした。新函館北斗駅より約4時間。純粋な移動時間としては飛行機よりはもちろん遅いものの、セキュリティチェックもなく移動中の仕事も苦にならず、「使える時間」としてはこちらのほうが多いのではという印象。
ただしかし、自分は通路側席(C列)で全線乗車しましたが、窓側席(A列)は「新函館北斗〜新青森」「新青森〜仙台」「仙台〜大宮」「大宮〜東京」と合計4人のそれぞれ別の乗客が入れ替わり立ち替わりで座られてました。運賃・距離・競合路線を考慮するとそういう使い方がベストであるのは間違いなさそう。
東京帰着後、家には戻らず、クアドラプル株式会社さんのオフィスへとお邪魔。
捕獲したての妖怪イカヨウカンを捧げました。
眼が想像以上に生々しい。。。
まとめ
あまりにも鉄道旅をしていなさすぎて発散してしまいました。コロナはやっぱり危険だね。
ていうか函館良すぎるんだが?????
今後何回も訪問してしまいそうです。