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二兎を得るか、一兎をも得ざるか

勢いだけで盛岡から思いつき1泊2日の弾丸旅行in函館は楽しめるのか【その2・盛岡→青森→函館】

岩手出張から帰らずに急遽函館を目指したら楽しめるのか? 検証のパート2です。
前回はこちら↓

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ここからは函館に向かう本編の開始になります。


手始めに、今回の旅程についての脳内スケッチ。

深夜にいろいろと乗り換えを模索していたのですが、テーマとしては「できる限りローカル線に乗りつつ津軽海峡をわたり、勢いで予約変更してしまった今日の16:20に新函館北斗を出る新幹線に乗る」ことにしました。
可能であれば旧海峡線…… 中小国駅で降り、新中小国の信号場で三線軌条を拝み、大平駅→(JR津軽線)→津軽二股駅奥津軽いまべつ駅→(北海道新幹線)→木古内駅→(道南いさりび鉄道)→函館 という黄金ルートを辿りたかったものの、明らかに時間が足りなさすぎるということで断念
在来線がまだ青函トンネルを通っていた時期に乗車できなかったことを何回も悔みましたが仕方ない。少なくとも海峡区間は新幹線に乗らねば北海道には行けないので、旅程の進捗に応じてその往路新幹線区間を「新青森木古内」や「奥津軽いまべつ新函館北斗」等に随時調整することにし、ひとまずはJR青森駅へ向かいます。

もくじ


盛岡 → 八戸

6:41の盛岡駅発、八戸駅行きのIGRいわて銀河鉄道線に乗ります。八戸駅まで到達する始発電車です。
ICカードは使えず、切符は八戸駅までが現金購入可能で、それ以降は降りた駅で精算してください、とのことでした。

金田一温泉駅目時駅間のトンネルで県境を超え、シームレスに青い森鉄道線へと直通します。いろいろ管理上の問題があってのことでしょうが、並行在来線ってややこしい。

8:28に八戸駅に到着。同じホームの反対側には非電化のJR八戸線が待ち構えています。

ホームの屋根からぶらさがる3つの出発反応標識がありますが、それぞれ「久慈方」「青森方」「東京方」となっています。IGRと青い森はもともとJR東北本線であり、路線の起点も東京であったものが現在も使われているために、盛岡方向に関しては「盛岡方」ではなく「東京方」表示になっているようですね。

向こう側のホームで待機している青い森鉄道車両に乗り換えます。IGRはロゴがかっこよく、青い森はキャラクターが可愛いという差別化が非常によろしい感じです。
乗り換え途中の高架よりJR貨物EH500を見かけました。どうしてもここは私鉄というふうに認識してしまいがちですが第3セクターという絶妙な立ち位置、貨物輸送ではまだまだ基幹路線なんですね〜。

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八戸 → 青森

八戸駅では、そのまま改札を出ずに乗り換えて青森駅で精算ということもできますが、少しだけ外に出てみたかったので駅員さんに運賃について聞いてみました。すると、ここ八戸駅でいったん精算してから青森駅までの切符を買うほうが安いとのこと。柔和な印象の南部弁の案内に従い、現金で切符購入します。この時点で、盛岡駅青森駅間の運賃は合計で5430円です。

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通常、八戸駅で精算せずに抜けると5590円になるため、八戸で一旦降りるほうが若干安くなるようです。
もし在来線のままだったら、青春18きっぷ使えば2000円ちょっとだったのでは? と思い調べると、青い森鉄道線では特例対応で通過利用に限り18きっぷでOKとのこと。
このあたり、コスパを考えずにじゃんじゃん乗りたいものに乗れる財力だけが、社会人になってよかったと思えることの1つでもあります。

八戸駅8:58発に乗ります。青というよりは水色の可愛らしいデザインの電車です。

青森駅には10:31到着。
途中の浅虫温泉駅からは、温泉旅行に来られていたと思しきグループが大量に乗車して満員になり、青森まで一緒でした。

観光電車としての性格が強いのか、車内販売のお姉さんが全線乗車されていました。
最初は何も買う気がなかったものの、青森到着後に電車に描かれたモーリー君を眺めていたら、気づけば手元に彼がいました。そういう戦略なのか。


青森駅前プチ散策

大雨が降っていたので、駅前のデパートで折り畳み傘を買いました。
コロナ前までは弾丸旅行で生きていたので常時携帯していたのですが、最近なくしたので良い機会だったかもしれない。

昼食

早めのランチにしようと思い、電車内で下調べしていた「お食事処おさない」に向かいましたが、事前情報と異なり営業しておらず。同様に目当てに来た他の観光客も数人、立ち尽くしていました。おなかはすいているので、直近の地下街の魚市場内にある「丸青食堂」へ。

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今回は、あおもり丼(人気の海鮮丼・2200円)をいただきましたが、500円のカレーがとても有名らしい。再訪&再調査決定。

八甲田丸

青森駅へと戻る途中で急遽仕事が入りそうな流れが発生し、新幹線内で集中出来なさそうな気がしたので、当日中の新函館北斗への到達は断念し指定席券をひとまず払い戻し。津軽海峡には未だフェリーがあることが判明したため、そちらでゆったりと函館を目指し、一泊してから戻ることにしました。なお新幹線指定席は2度目の変更は受け付けられず、当日席のため特急券料金の30%を差し引いての払い戻しになりました。少々痛手ですが、乗り鉄の背に腹はなんとやら。。

海峡横断をフェリーに急遽変更したため少しだけ余裕ができ散歩していたところ、かつての青函航路で活躍していた八甲田丸が静態保存というか停泊状態で博物館になっているのを発見。これは行かない手はありません。

ここからはスーパーオタクタイムになるため省略。

個人的に立ち尽くしてしまったスポットをあえて2つほど紹介しておくと、あらゆる路線を駆け抜けてきた老兵のような面構えのキハ82、粒の揃った細かなシリンダーが連なる八甲田丸のエンジン、、、、垂涎でございました。


青森 → 函館

14:20発の津軽海峡フェリーに乗船。
青森側のフェリーターミナルは、JR青森駅からは2kmほど離れています。駅からはバスが出ているようだったもののタイミングが合わず、駅東口からタクシーで10分ほどかけてターミナルまで到着しました。

実際のところは駅西口からのほうがルート的にはかなり近いのですが、工事中だったりメインエントランスではなかったりしてタクシーが1台もおらず。ダッシュで東口側まで駆け戻ってタクシーを呼び止め、フェリーターミナル到着が14時ジャストというギリギリ乗船でした。

通常席は船として一般的な雑魚寝スタイルのフリーアドレスな小部屋ですが、ビューシートというプラス1ランクな座席を選ぶことで、かなり快適な環境を手に入れることができました。
このまま3時間ほど、仕事したりうたた寝したりしながら津軽海峡を渡ります。

函館フェリーターミナルには18:00に到着。
とはいえ、まだここは市街地ではないようです。18:30発のバスに乗り、JR函館駅まで移動します。

乗客は自分含めて2人だけ。
かなりスムーズに、20分かからない程度で函館駅に到着しました。
フェリーの中から予約しておいた駅前のホテルに早速チェックインし、残っている仕事を片付けます。

到着時にはまだ明るかったものの、少し作業をしていたら暗くなってしまいました。
ひと段落したところでおなかもすいたので、まずは市街地へ。


函館散策(1日目)

函館市電に乗って函館山方向に向かい、分岐がありそうなところで降りて線路を撮影。そのあと港方向にフラフラと歩いていたら、エキセントリックな店に遭遇。知り合いからはあらかじめ「ラッキーピエロ」というバーガー屋があることは聞いていましたが、意図せず鉢合ってしまったということで、これを今日の晩飯とする……!

情報量が多すぎて混乱したので、最も観光客然としていそうな定番セットをいただきました。文句なく美味しい。

腹ごなしに、港が一望できるとされている元町公園まで散歩します。
天候が悪くて函館山には登れなかったけれど満足!
函館ってなんだか香港島に似ているなあと思いました。

函館駅方面の最終の市電に乗り、飲み屋が集まっているエリアに戻ります。
知り合いに教えてもらった、ネコチャンを眺めながら生ハムがいただけるバー「オクトーバー」を目指しましたが早仕舞いしてしまっていたようす。

うまいものをくいつづけないとしぬ……!
大門横丁というところに向かい、締め作業にとりかかっていた「箱館バル」さんに滑り込み、ビールと厚切り豚串をいただきました。閉店間際にすみませんでした。

大門横丁内の他のお店もそろそろ閉まるとのことで、まだ営業していて飲めそうな近隣のお知り合いのお店「Bar Gomez」を紹介してもらいました。

歩いて向かっていると、手前のお店が「ヒンナ」という名前だったので金カムのコンセプトバーか……?? と思ったけど全然そんなことなかったです。

値段は恐ろしく良心的で、ダーツやカラオケもあるのでグループで来ても楽しそうだし、何よりマスターが気さくで趣味も近そうな方で非常に良かったです。

4杯ほどいただいたところで、仕事のちょっとした残りと翌日の朝市のことを思い出したのでホテルへ戻りました。
ごちそうさまでした。


つづき ↓

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